今回の座談会は、働きながら介護福祉士の資格を取得した職員さんに集まっていただきました。開催日:2023年6月13日
下里さん(司会):特別養護老人ホームさくら所属
穴澤さん:特別養護老人ホームさくら所属
末永さん:特別養護老人ホームさくら所属
笠原さん:介護付有料老人ホームリブインさくら所属
橋本さん:介護付有料老人ホームリブインさくら所属
(写真左から)
介護福祉士の資格取得へ挑戦した経緯
【穴澤】私は今までいろいろと違う仕事をしてきたんですけど、いまいち自分に合う仕事が見つからなかったんです。そんな中、母親が介護福祉士で、母の紹介もあって実務者研修の資格を取りに学校に行ったのが介護をはじめたきっかけです。今までの仕事は「○○が合わないな…」と思ってやめてきたんですけど、足立邦栄会で働いて2年くらい過ぎたころに、なんか落ち着くというかやっていて嫌にならなかったんですよね。介護の仕事は自分に合っているなと思いました。
今後も介護の仕事を長くやっていきたいなと思ったときに、国家資格だし続けていくなら絶対に介護福祉士を持っていた方が良いと思いました。それと、一番大きいのは資格手当もあるので。笑
今後資格をとってもいいかなと思ったのですが、月に1万円給与が上がるなら受けていないと12万円損するな…というのもあって笑。受験資格がもらえたら絶対に1発で取ろうと思ってました。
【末永】わたしは父親が若くしてアルツハイマーになったことがきっかけで、病気のことをまず知りたくて勉強していったのがきっかけです。
アルツハイマーになって6、7年で父は亡くなったのですが、勉強した知識と実際のギャップが大きく、うまく行かないことが多くて後悔しか残っていなくて…
その経験を活かしたいと思って介護職・介護福祉士にも挑戦しました。
【下里】なかなか後悔したことに向き合うのは大変なことなのに末永さんすごいですね。わたしは最終的にケアマネを取るのが目標にあって、介護福祉士を取ってから5年経たないとケアマネ受験できないので、早くケアマネになりたかったので、受験資格をとってすぐに介護福祉士に挑戦しました。
【笠原】ケアマネの受験資格も変わりましたもんね。私は40歳を過ぎて無資格なのはなぁと思ったのがきっかけです。働いていると後から入ってくる人が介護福祉士をもっていたりすることもあって、その人にプリセプターをすることがあったんです。無資格の自分が指導することで不安を与えてしまうのはちょっとよくないなと思って、受験資格がとれたので挑戦しました。
【橋本】シンプルに…法人内、社会において自分の介護士としての価値をあげたかったからです。あと、給料を上げたいからですね。笑
【一同】橋本さんかっこいいです。締まりました。笑
試験にのぞむ上で大変だったこととどうやって乗り越えたましたか?
【穴澤】試験の3カ月前位から取り組んだのですが、実際は早番・遅番・夜勤などもあり勉強時間の確保が大変でした。仕事で疲れて帰ると、また明日でいいや…という感じで。気づいたら試験1か月前になっていました笑。最後は集中して取り組んでなんとか合格できたのでよかったです。
【笠原】仕事との両立は大変だったけど私もやるしかないという気持ちでなんとか合格できました。
【橋本】大変だったこと…そもそも願書が必要なことや実務者研修を修了していないと受験資格がないということも知らない状態で手続きがよくわからなくて困りました。
実際の試験勉強では何を勉強したらいいのか、参考書はどれを使ったらいいのかというところは職場の先輩にアドバイスをもらいながらやりました。
いざ勉強しようとしてもネットを開いてしまい集中ができませんでした。笑
参考書を読む場所を湯舟に浸かっているときに変えてみたのはよかったなと思います。
【末永】今回が2回目の受験だったのですが、1回目の時は仕事、家事、育児に追われてしまって勉強が十分にできず、1点足らずで落ちてしまいました。今年は下の子が小学校に上がる年だったので、自分の時間がもう少しできるかなということもあり、今年試験を受けてみました。
やっぱり時間のやりくりは難しかったけど、一緒に受験する穴澤さんが早い段階で動いているのを見て「やばい!」と刺激になって勉強に取り組めました。
試験勉強に関しては文字ばかりは苦手なので、図やイラストが多い参考書を選んだり、隙間時間にできるスマホアプリも使いながら取り組みました。
【下里】わたしも仕事、家事、育児の両立がやっぱり大変でした。悩んでいてもできないし、とりあえずやってみよう!と動いてみたけど時間がとれるのが夜しかないので、眠くなってしまい「もう無理…」と2週間くらい落ち込んで過ごしたのを覚えています。
旦那に本を読むだけだと意味がないから、問題を解いてその中の意味を学んでいくといった勉強法が良く、割と短期間で知識が頭にはいった感じがしました。
私が勉強していると子供も頑張っているなと見ているのがわかり、子供の応援で一番頑張れました。
資格を取ってみてどんな変化がありましたか?
【下里】いままでやってきたことの復習の資格だと思っています。新人の方や他の人に介護について伝える際に正しく伝えられるようになるための試験と考えています。ですので、伝える際に正しく伝えていきたいと思います。
【穴澤】国家資格を持ったということで無資格ではなくやっぱり自信をもってご利用者とかかわれるようになったように感じます。
【橋本】私は自信がついたというよりも満点ではなかったので逆に知識が十分でないまま現場に立たなければいけないし、周りからも介護福祉士だと見られるようになるので不安と課題ができました。
介護福祉士の上位の資格としてはケアマネになるかなと思うのですが、5年間あるので受かって「やったー」ではなく、常に勉強して過ごさないとなと感じています。
【笠原】やっぱり介護福祉士資格があることでご利用者さん、ご家族、後輩に安心していただけるかなと思います。
活かす活かさないというよりも、資格をとっても現場としてやること自体は変わらないので、スタートラインにたったと思って頑張っていこうと思います。
編集後記
初対面の方同士もいらっしゃいましたが、今回も和気藹々とした雰囲気の中で楽しい座談会ができました。介護に進んだ思いや資格取得の理由は皆さんそれぞれ。お話を聞いて資格取得前後で介護に対する自信に大きな変化があったというお話が印象的でした。
今回は足立邦栄会の資格取得支援の制度を活用された方はいらっしゃいませんでしたが、下記の支援も用意していますので是非活用してください。
<資格取得支援の制度について>
足立邦栄会では、資格取得費用、外部研修参加費用、自己啓発などに掛かる費用について、以下の通り支援しています。希望する職員は、事業所管理者に申請書を提出し、適切と認められた場合に支援を受けることができます。
(1)介護福祉士等資格奨励金 上限150,000円
対象:3年経験以上⇒補助を受け、合格後の年から3年勤務で返済なし
途中退職は、勤務日数により返金
但し、3年未満勤務者については、応相談とする。
(2)資格更新料(介護支援専門員)
1)配置介護支援専門員は全額研修費とし、研修日扱いとする。申請書、報告書の提出をすること。但し、交通費は自己負担。
2)主任ケアマネは全額研修費とし、研修日扱いとする。申請書、報告書の提出をする こと。但し、交通費は自己負担。
(3)その他の研修等補助費
申請により20,000円 毎年1回に限り事業所管理者の判断で支給する。
但し、資格取得受験料、会費、登録料等は対象外とする。